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ゴールド・エクスペリメント

2006.01.30 - 22:36 [日常生活雑文]

彼女の名は、環(むろん仮称)。
小学四年生の女の子だ。
同じお店で働く顔見知りのパートさんがお母さんなので、何度か担当違いの文房具を買い物に来た際に私が接客したことが始まりとなり、今では環ちゃん一人で買い物に来ても私に挨拶をして帰るようになった。
下に妹がいるとのことで、お姉さんの自覚が強いものか、とても大人びた話し方をする彼女は、私のことを『店員さん』と呼ぶ。
『おっちゃん』でも、
ちょいとサービスして『おにーさん』でも、
あまつさえ『少佐さん』でもなく。
『店員さん』である。
彼女に目に私がどう映るのかは分からないけど、一度夕方にお店に来た時に、
『店員さん、お腹減ってない?』
と聞くので、朝から何も食べてなかった私が、
『あー。減ったわー』
と答えると、がさごそと給食の残りであるコッペパンを取り出したことから推察するに、とても微妙なポジションのような気がする。
ただ一つ確かなのは、彼女が買い物をする時には私がレジ係でないといけないということだ。
よほどお客さんが混んでいない限り、彼女は私に商品を手渡して買い物をする。レジに並ぶということはしない。
・・・私は売り場係員なんだけど、あまりご指名には関係ないらしい。

そんな彼女がいつものようにお使いで買い物を済ませ、ため息混じりに私に口を開いた。
環『店員さん、貴方、疲れてるでしょ?』
そりゃ残業続きで疲れてることは事実だけど、小学四年生の女の子にそれを指摘されるほど酷い顔をしてるのか、私は(笑)。
私『そうかなぁ、疲れてる?』
環『ええ、とても。それにそのメガネ』
私『あ、コレ?』
真新しいメガネに触れる。
環『似合わないから』

ゲフン。

即答ですよ。

断言ですよ。


か、悲しい。
環『しょうがないなぁ』
そんな言葉を残して彼女はテクテク帰っていった。
そんなこんなで仕事を続けていたら、不意に後ろからクイクイとエプロンを引かれた。
私『?』
振り向くとそこには環ちゃん。
買い忘れでもしたかな?
私『ん? どうしたん?』
環『店員さんがへこんでたから仕方ないし、あげるわ』
そういって小さな手から差し出された、大きなカプセル。ガチャガチャのカプセルだ。
私『くれるの?』
環『ええ。悪いこと言っちゃったから』
私『そっか、ありがとう』
彼女はにっこりとカプセルを手渡し、今度こそテクテク帰っていった。

従業員用通路に出て、エプロンのポケットの丸いプラスチックを取り出す。
プレゼントしてくれたんだな、気を遣って。
ガンダムだろうか。
・・・と思ってカポッと開けてみたら。
カタパルト接続

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